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2006/09/04

夏の終わりの石徹白釣行

20060903itoshiro01
夜明け前の高速道路をただ北へひた走る…。
今シーズンも残り1ヶ月を切ってしまった。あと何回渓に立てるだろうか…。
AMラジオから聴こえてくるのはThe Beach Boys特集だ。ハンドルを握りながら88年のヒットンンバー『ココモ』が流れて思わず口ずさむ。そういや中学生の頃、この曲が主題歌になったトムクルーズの主演映画『カクテル』をむさ苦しい男子中学生5人で観に行ったなぁ。そんなホロ苦い過去の想い出がふとよみがえり、苦笑してしまった管理人。夜中の高速道路は、僕にとって大切な時間だ。
そして、あれからもう20年弱。行く夏を惜しむのは今も昔も変わらない。

20060903itoshiro02 今日の行き先は石徹白川支流峠川C&R区間。今シーズンの盛期にはとてもいい釣りができたけれども、どうやら最近はかなり厳しいらしい。家の都合でお昼まで半日釣行だけど、果たしてどんな釣りになるのか。
快調に高速を飛ばし、夜明け前にはフィールド到着。車のシートに横になり、虫の声と瀬音を聴きながら、白々と明けていく石徹白の空を、ぼんやり眺める。こういう時間ってとても素敵だ。
辺りが明るくなると眠い目をこすりつつ早速仕度を整え、入渓する。やはり目の前の流れは前に来たときより随分減水している。とりあえず今年のパイロットフライである#10のCDCダンを結び釣り上がる。ハッチはメイフライとユスリカがチラホラといったところ。
暫く釣り上がったところで、早速毛鉤に飛沫が上がり、今日の相棒カムバネラがしなる。先週の木曽の渓のイワナの引きの半分くらいの抵抗でネットに収まったのは、8寸ほどのアマゴ。それもそのはず、そのアマゴには両胸鰭がなく可愛そうなほど痛んだ魚体だった。きっと養殖場から落ちた個体なのだろう。コイツに罪はないし、ただ、逞しく生きろよ、と思いを込めてリリースした。

実のところ、その後はなかなか苦戦した。毛鉤に反応はあるのだがフッキングしない。恐らくひとつには、出てくるサカナが小さいようだ。まぁ小さいサカナがフックしないのはいいとしても、たまに出るそこそこのサカナも掛け損ねているようだ。うーむ。
ここから石徹白のサカナを取り込むまでの戦略をアレコレ考えるのが楽しい。
交通事故的な1尾も嬉しくなくはないけれど、やっぱり、無い知恵を絞ってアレコレ試行錯誤しつつキャッチした1尾の喜びには到底及ばないだろう。
そのプロセスこそがフライフィッシングの愉しさだと僕は思っている。

なかなか掛からないサカナの出方は、尾鰭で毛鉤をひっぱたくような感じだから、時期的なこともあり恐らくサカナ達は相当警戒していると見るべきだろう。
そう考え、サイト見つけた上層に定位しているサカナに、#16、#18とサイズダウンしながら、毛鉤を流していく…。が、なかなか捕食する素振りを見せない。
このヤロー、と思いつつも、春の寒狭対策で巻いたミッジを久しぶりにボックスからつまみ出す。時間にして15分位は粘っただろうか…。
最終、7.5Xのティペット、#24のADWユスリカアダルトにソイツはついにゆっくり浮上。
綺麗に水面を割り反転したところで、ロッドを立てると、クンとカンパネラの細軸が絞られる。よーし!

20060903itoshiro03
7寸ほど 朱点が2つしかない ヤマメかと思ったよ

コイツも脱走組みのアマゴのように見えるけど、試行錯誤の上の1尾はやはり嬉しいものだ。
アマゴ園まで釣り上がったところで先行者を発見し、一旦駐車場へ戻る。
Rollyさんがいらしたのでと合流。今度はキャンプ場前後に入る。
橋の上からRollyさんが尺イワナらし魚影を見つけ、「洋さんやってくださいよ」とのお言葉。「いいんですか~」などと遠慮しつつ、ジーッとラインを引き出す僕。実はやる気満々だ。Rollyさん、ありがとうございます♪
今度は、この日のために巻いてきたバーティカルビートル#20を結ぶ。
この毛鉤は、先日の左俣釣行でRollyさんに見せてもらった毛鉤で、オリジナルは佐藤成史さんのようだ。Rollyさん見守る中、緊張しつつそのポイントへキャスト。
と数投目で毛鉤にスプラッシュライズ!
「おーっ」とロッドを立てると見事フッキング!
こんなことってあるのか~、と一瞬信じられなかったけれど、その引きがさっきの尺イワナでないと気づくのにそう時間はかからなかった。
寄ってきたのは8寸ほどのアマゴ。どうやら間違って出てきてくれたようだ(笑)

Dsc_0013
勿論嬉しいのだけど。狙いは違ってました^^
撮影はRollyさん♪

その後は、駐車場プール下まで釣り上がるもチビアマゴしか出てこない状況に。
それでもやっとこさ、駐車場下流の流れにもうボロボロになったバーティカルビートル(3本しか巻いてこなかったのだ)を流すと、良型のサカナが上流から毛鉤を追ってくる。追いついたサカナは、綺麗に毛鉤を咥え反転、水面下へ。
僕にはその一部始終が見えていたので、ドンピシャのタイミングで腕を跳ね上げると、今日一番の引きだ。よしっ。底へ潜られるのを避け、手早く流れを寄せる。水面を滑るようにランディングネットに招待されたのは8寸ほどのイワナ。石徹白らしい胴回りの太いワイルドなイワナだ。
今日一番のサカナに、うるさく騒いでいると、上流にいらしたねねこさんも僕の声でやってこられた(笑)ねねこさんとその姿を愛でた後は勿論写真撮影だ。コイツは綺麗に撮りたいなぁ。にしても、石徹白のイワナは元気がよくなかなか落ち着かない。ちょっと大人しくなるまで待つかな~と思った途端、スキができた。その元気イワナは、ジャンプ一番ネットから躍り出て流れへ遁走。まだ1枚も写真を撮ってない管理人。思わず「あ゛―っ」っと河原に仰け反ってしまいました。この恥ずかしいリアクションを駐車場からgodzillaさんとシャックマンさんにしっかり見られてたようで、またもや冷やかされるハメに。でもありゃ仰け反るよ、誰でも。
でもまぁ、心のフィルムに焼き付けたからヨシとするか。

20060903itoshiro05 その後は、通称なかぢ沢(←撮影はgodzillaさん)へRollyさんに案内して頂き、godzillaさんとシャックマンさんと3人で昼過ぎまで2時間ほど釣り上がったけれど、残念ながらチビアマゴの顔を見ただけ。でも、青い空とひんやりとした風が気持ちよく楽しかったな。

初めは#10のCDCダンで始まり、苦戦、試行錯誤の上、ミッジでアマゴを掛け、初めて巻いたバーティカルビートルでアマゴとイワナを追加するという、ただ楽しいだけでない、いかにも石徹白らしい戦略的にも充実した内容で(勿論僕のレベルでだけど)、半日を過ごすことが出来た夏の終わりの一日。ただ単に爆釣できる釣りも楽しいけれど、渋いときは渋いなりに己の技量の無さを痛感し、その上で1尾を釣るプロセスを十二分に満喫できる釣りができるのも石徹白の魅力だ。しかもそういった話を現地で仲間と楽しく出来るわけだから、FFMの引き出し=楽しみを増やすのにはやっぱり最高のフィールドだと思うのだ。

でも、あのイワナを遁走させたのはやっぱ誤算だったなぁ…ってまだ言ってるよ(笑)

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コメント

洋さん、昨日はお疲れ様でした!

バーティカルビートルは、今年はボクもとても
助けられてます。巻くのに時間も掛からず、その上機能的にも優れているフライ。いいですよね!

それはそうと、あのイワナ、実はイブニングにボクも挑戦したんですが、同じように8寸ほどのイワナが先に釣れてきてしまい、見事に失敗に終わりました(^^;

なかぢ沢、また水の状況が変わった時に再挑戦してみたいですね。今シーズン中にあと一回は行くつもりでいます!機会があえば僕らの入った区間に如何です?

投稿: Rolly | 2006/09/05 00:23

洋さん、こんにちは~!
石徹白での釣り、満喫されたみたいですね。アレコレ手を尽くして、狙い通りに手にしたサカナは価値がある1匹だと思います。そうそううまくいくことのほうが少ないのですが・・・。

フライフィッシングの戦略って釣りに行く前から楽しめるので、ほんとに奥が深い遊びですよね。臨機応変に現場で対応できるようになれば良いのでしょうが、その域に達するまではまだまだ遠そうです。修行の日々が続きますね。お互い修行の道を邁進しましょう!

投稿: ita-gon | 2006/09/05 07:22

洋さん、こんにちはっ!
遁走イワナ、しっかりこの目に焼き付けました。いやぁ残念ですが、そんなこともありますよ。私、今シーズンは既に数回やっちゃってます(^^ゞ。

洋さん、夜明け前に到着してたんですね。駐車場に車がなかったから、寝坊したのかと思い込んでました。失礼しましたm(__)m。

なかぢ沢の堰堤下も面白かったですね。他にも釣りたい溪が多すぎて困るほどですが、ヴァーチカル・ビートルをたくっさん巻いて再挑戦。明るく楽しく修行していきましょう!

投稿: godzilla2004 | 2006/09/05 12:30

Rollyさん、こんばんは!
教えて頂いたバーティカルビートル、
すごくいいフライですね。
写真のアマゴを掛けてボロボロになったフライで
また遁走したイワナを掛けたんですよ♪
当日3本しか巻いて行かなかったのを後悔しました。

僕にとっては今年一番の渋い石徹白でしたが
凄く充実した釣りができました。
峪も楽しかったし、少なくともあと1回は
石徹白、行きますよ!
是非またご一緒しましょう^^

投稿: | 2006/09/05 21:46

こんばんわ!これこれ、運転中にカメラはいかんぜよ!(笑)それにアマゴを頭から写すのは良いとしても腹が出ているのは許せません!魚は立てないと・・・と師匠に成り代わりましてアドバイスを!(爆)

投稿: ライズ | 2006/09/05 21:55

ita-gonさん、こんばんは♪
簡単にキャッチできる10尾より
アレコレ手を尽くした上で逢える1尾の方が
感動的だったりするフライフィッシングって
ホントに面白いですよね。

いろんな引き出しが増え、その分楽しみも増える…。
石徹白は、FFMのそんな引き出しを増やすのに
絶好のフィールドだなぁと思います。
禁漁までにそんな石徹白で一緒に楽しく
修行したいですね!

投稿: | 2006/09/05 22:18

godzillaさん、毎度です!
遁走イワナに悶絶した恥ずかしいところを
見られちゃいました(笑)
でも、それも石徹白イワナの元気の良さの
裏返しですから、救われるというものです。
次回は、もっといいサカナを釣って、バッチリ
いい写真撮りますよ!
今度は一日中、一緒に修行しましょう♪

投稿: | 2006/09/05 22:25

ライズさん、いつもながらの温かいコメント
有り難うございます。
最近、やけに写真にウルサイですね~(^^)
ただ、単にサカナを立てればいいってもんじゃないよっ…
って師匠たちの声が今聞こえたような(笑)

でも折角キャッチしたからには、
そのサカナの生命感が溢れるような素敵な写真を
撮りたいですね。
そっちの方も楽しく修行しましょう♪

投稿: | 2006/09/05 22:34

洋さん、こんばんわ!
ヴァーチカル・ビートル・・・そんなに効くの?ボクも月末の石徹白に向けて巻いとかなきゃ(笑)あ〜忙しいッ!休みが足らないッ。
それにしても、いつも感心するのは、エントリーの導入部分の文章。いつか話したかもしれませんが、ボクはいつも洋さんの導入部分が楽しみなんですよ。今回も夏の終わりを意識して、ちょっと切なく、ちょっと懐かしい思い出に浸るところがイイですね。ウルサイだけじゃない、ロマンチストな部分も洋さんにはあるんだな〜って(笑)

投稿: terry | 2006/09/05 22:58

こんにちは!
ネットから飛び出したイワナ…
もう2~3日経ったことですから、そろそろ8寸から40センチくらいまで脳内で成長してないですか?(笑)
その40センチを狙いに、自分もまたイトシロに出かけるつもりです
まだまだシーズン終わらせないぞ~!

投稿: taro | 2006/09/06 12:43

洋さん、こんばんは!お疲れさまでした。
遁走する前に「ここの岩魚ってホント元気ですよね」とお話してた、そのとおりになってしまいましたね。私も前回、小型の岩魚でしたが遁走されてしまいました。ここの場合、アングルに凝る前にまず1枚、が大切かも。画像があると思い出も膨らみますもんね。
今シーズン、もう一度?洋さんの雄叫びききたいな~。またご一緒しましょう。

投稿: ねねこ | 2006/09/06 21:15

terryさん、こんばんは!
バーティカルビートルいいですよ。
Rollyさんおっしゃる通り巻くのも簡単ですし
ボックスに入れてて損はないかと思います♪

あと、導入部分いいですか?
terryさんにそう言って頂くと嬉しいなぁ。
ホントは僕ロマンチストなんですよ。
ちょっぴりうるさいロマンチストなんです(笑)

投稿: | 2006/09/07 00:32

taroさん、こんばんは!
大丈夫です。某ライズさんと脳内での
イワナの成長の度合いが違いますから…。
まだ9寸ってとこですよ(笑)
こんな事書いてると、逃がしたイワナを捕まえに、
また今週末行ってしまいそうです^^ヾ

残りのシーズン、是非石徹白でご一緒したいですね。

投稿: | 2006/09/07 00:39

ねねこさん、お疲れ様でした!
あのイワナ、ホント元気でしたよね~。
ちょっと撮影場所を少し変えれば良かったなぁ。

でも、ねねこさんにもご覧頂いた訳だし、
今度はあれより元気で大きいのをキャッチするよう頑張ります♪
そのときはねねこさんも一緒に叫びましょう(笑)

投稿: | 2006/09/07 00:43

こんばんわ!私、4枚目の画像はよく見ると「Rollyさん」撮影となっているんですね~(大汗)
Rollyさん、スミマセン、他意は御座いませんのでお許し下さい!

投稿: ライズ | 2006/09/10 01:06

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