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2006/03/07

春匂う蒲田川

岐阜県北部の高原川、その支流蒲田川と言えばFFMなら誰もが一度はロッドを振ってみたいと思う川だろう。
まだ春浅い季節、雪一面の河原を縫うように流れる川の水はぬるんでいる。温泉地ゆえの地熱のせいだ。温かな水は多くの水生昆虫を育み、そのハッチに年越しのヤマメやイワナが数多くライズする桃源郷。故芦澤一洋氏をはじめ、古くからあまたのFFMに愛される魅力あふれる川。まぁ、僕にとっての高原川・蒲田川はそんなイメージだった。

未明に名古屋を発ったドイザラスさんの車が平湯トンネルを抜けると、まずは雄大な北アルプスの景色が僕達を迎えてくれた。真っ青な空に朝陽を浴び聳え立つ北アルプス連峰。その美しさに目を奪われながら僕はまだ見ぬ蒲田の流れに思いを馳せていた。
それから暫く、まだ雪の残るワインディングロードを軽快に駆け抜けた車は、ついに蒲田川へ到着。憧れのガマタの流れが目の前にある…。それは僕が思ってたより遥かに大きな流れだった。ふと上流を見渡すと、空の青に白銀の山、そして濃紺の川。その青と白のコントラストの美しさに僕の心はしばし吸い込まれてしまった。
多くのFFMがガマタ川に惹かれる理由は、きっとこの風景にもあるのだろうなぁ。

20060304gamata 支度を整えるまでは、かなり寒いな~と思ったけれど、装備をしてポイントに向かって歩き出すと寒さはすぐに忘れてしまう。はやくロッドを振りたい一心を抑えつつ、今回僕達を案内して下さったgodzillaさんと3人でついに神坂堰堤あたりに降り立った。
たまたま鑑札にいらした漁協の方の話では、上流で水門からの放水が続いているため状況は相当厳しい、とのこと。ちなみに水温は5℃。気温はマイナス。ちょっとドライでは厳しいかもなぁ…と思いつつも、折角巻いてきたヘアーウイング・ダンを結ぶ。イメージ通り、ここではドライで釣りたいですもんね、やっぱり。
だけど、予想通り反応はない(笑)
メガネ堰堤辺りまでニンフに換えたりしながら行けども行けども川は沈黙。唯一godzillaさんがヤマメらしき小さな魚影を確認された以外、サカナはおろかハッチも全く見当たらないのだ。むぅ。
とりあえず一旦川を上がり場所をかえた方が賢明だ。途中、ライズさんに連絡をとるとニンフで良型のヤマメを1つキャッチしたとのこと。さすがですね~。

で、僕達も下流を狙うことにして、今度は高原川まで下り、笠谷出会から釣り上がる。開豁で淵や瀬がなだらかに続くこの辺りの渓相はホントにフライ向きだ。この流れから、小顔なのに体高のあるかっこいいヤマメがポンポン出て、ドライでビシバシ掛けたら最高なんだろうなぁ、と思いつつ、数時間釣りあ上がる…もまったく反応なし。気温も上がり、春の匂いはそこかしこからするのに…。なんだかんだで、朝釣りはじめてから約6時間、文章にすると数行だけど^^、全くサカナの気配すら感じられないまま、時が過ぎていく。厳しいとは聞いていたけれど、まさかここまでとは…。
さすがにちょっと疲れてきた僕達。一息入れることとして、一旦川を離れ、godzillaさんお知り合いの『ペンション木之下』さんへご挨拶。オーナー奥様と我々3人で談笑しつつ、しばしのコーヒーブレイク。なかなか雰囲気のいいペンションで、ガマタの盛期に今度は泊まりで再訪したいなぁ、と思いましたね。気づいたら午後4時近くまでマッタリ居座っちゃいました^^

で、心機一転、川へ戻った僕たちは、godzillaさんにご推薦頂いた最後の入渓ポイントへ。イブニングを考えても、きっとここがラストチャンスだろう。何とかサカナの顔が見たいなぁ、と駐車場から川まで雪中行軍した僕達が見たのは下流から釣り上がってくる3人のFFM。「あちゃー」と思いつつも、よーく見るとその中のお一人は何と杉坂研治さん。僕達の方へ寄って来て下さって、今年のガマタの話とかいろいろアドバイスを頂いちゃいました。とてもいい感じの方でしたよ。
杉坂プロと別れた僕達は、そこから少し下流のプールへ向かう。godzillaさんとドイザラスさんは、そこでイブニング狙い。僕は釣り上がりを選択しました。まぁ僕はプールでの釣りがニガテなんですね。流れでごまかせないし(笑)とにかく最後なので、一番好きなアダムスパラシュート#12を結び、ここぞというポイントを心置きなく叩き上がります。
で暫く釣り上がった、とあるポイント。ヒラキからカタにかけて何となーくフライをドリフトさせると、ふわぁーっとサカナが浮くのが見えた…。おおおっ、サカナだ!
この土壇場にきて本日初の反応(笑)。にわかに色めき立つ管理人。時間的にもこれが最初で最後のチャンスだろう…。自分の胸の鼓動が高鳴るのがわかる。ポイントから少し後退し、しばし場をクーリング。フライにフロータントを施し、フックを研ぎつつ、鈍い神経を集中させる。深呼吸をした後、思いを込めた二投目。ライトスタッフが僕のアダムスをさっきと同じポイントに運び、流芯の太く強い流れにのるフライ。なかなかいい感じだ。
グリップを握る手に力が入り、ADWのフローセントオレンジを凝視しつつ心で念じる。
「出ろっ、出ろっ!」
カタの少し手前までフライが流れたその刹那、
バシャっ!艶かしく魚体が反転、ついに水面が割れた!
すばやく手返しを入れ、ロッドを跳ね上げる。
何とかフッキングしたものの、あっという間にカタから下の淵へ下るサカナ。
重い流れに乗ってロッドはぐっと絞られる。
このままじゃ、まずい…。
そう思った僕も慌てて岸沿いを下り、半ば強引に手前の緩い流れにサカナを導く。
大丈夫まだ掛かっている。
バシャバシャと水面を暴れるサカナをバラさないよう慎重に寄せる。ヤマメだ。
そして、ついについにその銀鱗は僕のランディングネットにおさまった。
僕が初めて蒲田川のヤマメを手にした瞬間だ。

20060304gamatayamame

8寸弱のヤマメ。年越しのものではないようだけど、半ば諦めてただけにすごく嬉しかったなぁ。

興奮冷めやらぬまま、下流のgodzillaさんとドイザラスさんに報告。godzillaさんに言わせると戻ってくる僕の足取りを見て釣れたと直感したそうです。ははは(^^ヾ
その後、宿である宝山荘に戻りライズさんやねねこさんとも合流。20060305houzansou
美味しい食事と温泉、godzillaさんのタイイング教室を楽しみ、皆で相変わらずの愉快な夜 を過ごしました。翌日は所用があり、竿を出さずに帰りましたが、厳しかった割に僕にとってホント印象深い釣行となりましたね。
終始的確なアドバイス頂いたgodzillaさん、運転して頂いた上にタイイングセットを持ち込んで場を盛り上げたドイザラスさん、やっぱり確実な釣果を上げられていたライズさん、夜エイトノットを教えて頂いた(笑)ねねこさん、本当に有り難うございました。    
今度は、もっと水温が上がるころ、そして初夏にまた行きますよ!
そうそうFF人生で初の年券買いましたし、今度こそは、ドライでビシバシのはず…ですよね!

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コメント

洋さん、お疲れ様でした!!
超タフコン下の1尾、とても価値がありますよ♪こういうのは大きさとかとは無関係に素敵なことです。きっと洋さんの心に何時までも残る1匹になるはずです。僕もそんなサカナとの出会いを大事にしたいです(^^)

投稿: Rolly | 2006/03/08 00:17

やりましたね!蒲田川でヤマメ!しかも苦労された後の1匹というのはたまんないだろうな~。
私も日曜日に地元で撃沈した借りを返しますよ!

投稿: narukawa119 | 2006/03/08 00:56

あー、ここは日本海側に流れる川なので”ヤマメ”なんですねー
去年は飛騨方面に行ってないので、すっかり忘れてました

それと、「絶対バラしたくない!」という洋さんの気持ちがすっごく伝わってきました
最近、知らず知らずのウチに雑なアワセや寄せをしているコトがあり、何度かイタイ目に遭いました

そういうタルんだ気持ちを引き締めるという意味でも
初めての川、憧れの川というのは良いのかもしれませんね!

投稿: taro | 2006/03/08 01:01

洋さん、お疲れ様でした。
釣行記、堪能させてもらいましたよ。
雄大な北アルプスを背にフライを流す・・・。
ううん、想像するだけでぞくぞくしますね。
(寒そうとかじゃないですよ^^)

そのヤマメは洋さんのFFへの情熱が
釣らせた1匹なんでしょうね。

投稿: BILL | 2006/03/08 06:30

ガマタ釣行お疲れ様でした~
今年のガマタ解禁は、厳しいと
言われていたのに、しっかりと
釣果を上げていますね~スバラシイ!!
写真のヤマメも綺麗ぢゃないですか

ぜひ、初夏に釣行されるとき、声かけて
くださいね~今度は仕事そっちのけで
ご一緒させて頂きますので(ほんとか~?)

さ~て、今週は私も近場の渓に出動
するかな~

投稿: ばびい | 2006/03/08 10:27

洋さん、先日はお疲れさまでした!!お陰さまでとっても楽しい釣旅行となりました。あの状況で結果を出されたのはホント凄かったですね。godzillaさんと感心しきりでありました!
また近いうちにご一緒しましょうね。明日はどこかに出動してまいります。ではまた!!

投稿: ドイザラス | 2006/03/08 16:49

Rollyさん、ありがとうございます!
記録より記憶に残る1尾との出逢い…
ホント大切にしたいですね。
心に残る風景、楽しい仲間、あてどない旅、
そして心の底から綺麗だと思える渓魚達…
サイズとか数とかじゃなくて
僕はそういうもの求めてFFを続けているんだと思うし、今後もそうありたいと思います^^

投稿: | 2006/03/08 21:24

narukawaさん、こんばんは!
僕は、結構「苦労した後の1尾」って
パターンが多くて、ある意味幸運なのかも
しれません^^;
その分感動が凝縮されてますからね(笑)

リベンジレポ期待してます!

投稿: | 2006/03/08 21:27

taroさん、こんばんは!
ヤマメは久しぶりだったんで嬉しかったなー。

僕は、まず掛けること自体が少ないんで(笑)
軽い気持ちで寄せるってことはないんですが
バラシは多いですね。

でもバラした時、あぁぁーって天を仰ぐ
瞬間も、あとで考えると楽しく思えるのは
やっぱり得な性格なんでしょうね^^;

投稿: | 2006/03/08 21:33

BILLさん、こんばんは。
うーん、いつもながらの「根性の1尾」です。
今後は「ど根性フライフィッシャー洋」と
呼んでください(笑)
「どっこい生きてる川のな~か~♪」って
古いか^^;


投稿: | 2006/03/08 22:00

ばびいさん、こんばんは!
「仕事そっちのけ」って言葉、僕も大好きです^^
初夏のガマタ、是非ご一緒しましょう。
今週は僕も近所の里川に出撃予定なんです。
お互いいい釣りができるといいですね!

投稿: | 2006/03/08 22:02

ドイザラスさん、こんばんは!
ホント楽しかったですね。
特にタイイングセットの持込は場を
盛り上げてくれました♪感謝です。

それと往復の運転、本当にお疲れ様でした。
次回は、雪がないはずなので僕の車出しますね^^
近々是非ご一緒しましょう!

投稿: | 2006/03/08 22:08

洋さん、こんばんわ!
蒲田へ行ってきましたね〜。
今年はキビシィと評判の蒲田に(笑)
そんな中でもヤマメのお顔はしっかりと拝めたようで。
釣りの腕もですが、同じように写真の腕も上がってますね〜。
青い空と白い雪、山々の稜線とカーブした川の構図が最高ッ!!
奥行き感もしっかり出てて、とってもキレイですね。
サカナも景色も、仲間との釣りも楽しめましたね。

投稿: terry | 2006/03/08 23:33

terryさん、こんばんは!
あまりに厳しい状況だったので
みんな風景写真に熱を上げてました(笑)
1枚目の写真terryさんに褒められると
正直嬉しいなぁ。

terryさんも週末いよいよ解禁ですね!
いい釣りができるといいですね^^

投稿: | 2006/03/10 19:52

お~語ってますね~。昨日、コメントを入れたんですがメンテナンスで拒否されてしまいました。明日は出撃ですか?いいなあ~私は日曜日も仕事なんですよ~月曜日に目が覚めたら行くかも。今のところ庄川か木曽方面を考えています。

投稿: ライズ | 2006/03/10 20:05

ライズさん、毎度です!
昨日はメンテナスだったみたいですね。
実は昨日今日と休みを頂いたので
本日出撃してきました~。

結果は後ほどアップしますね^^;


投稿: | 2006/03/10 20:41

洋さん、こんばんは。お疲れさまでした。
洋さんのヤマメ、私たち5人にとっても貴重な1尾でしたね。
ポイントの読み、キャスト、ドリフト、間合い、ランディングまでのいろいろな面で、洋さんが上達している証でしょう(パチパチ)。

「ボ」ってしまった私は木曜に寒狭へ行ってきました。結果は・・・・週末アップします。

投稿: ねねこ | 2006/03/11 00:06

ねねこさん、ありがとうございます。
楽しみながら少しずつでも上達したいですね。
まだまだ皆さんのレペルまではほど遠いですが、
今後ともいろいろと教えてくださいm○m

寒狭、結果が気になるなぁ…。
レポ楽しみにしてます^^

投稿: | 2006/03/11 08:10

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